三峡

三峡下り



重慶 からの三峡下りの船の出発は朝の8時ですが、8元はらえば前の晩から乗船させてくれるので、ホテルで200元以上払うのもアホらしいし前の晩から乗ることにしました。

3等の部屋は2段ベッドが4つ入った8人部屋。ちゃんと満員。ただしベッドとはいっても、白いシーツのかかった布団ののっかっているベッドを想像してはいけません。病院にあるような鉄パイプのベッドに、ゴザみたいなのが敷いてあり、 薄っぺらい毛布がペロンと一枚 のっているだけ。部屋の中にはその他洗面所が一個所。

朝はほとんど定時に出航。まだ明けきらない長江の朝もやの中をしばらく進んでいきます。出発してしばらくして船の中を探検していて、3等のもうひとつ下に4等というのがあるのを発見しました。覗いてみるとベッドの数が多いくらいであとはほとんど3等と同じ。その他にも「席なし」の切符もあるそうです。途中から乗ってきて途中で降りるという具合に昼間しか乗らない人はその「席なし」の切符で乗っているのだそうです。「席なし」の人は通路や甲板でその辺に座り込んだり、ゴロゴロ寝転がってました。

ごはんは船の中の食堂で食べるか、食料買い込んで乗るか、途中で停まったときに船に寄ってくる物売りから買うことになります。昔乗ったシベリア鉄道と同じ方式です。物売りから買うときはケッサク! 言葉が通じないからテキトーに指差したり手振り身振りで、弁当なんかをイチかバチかで買わざるを得ず、こっちは船、向こうは陸。何がほしいかが理解されると、長い竿の先にスーパーのビニール袋のような袋に入れてぶら下げて突き出してくるので、中味を受け取って今度は空になったビニール袋にお金を入れると、するすると竿は引っ込んでいきます。この方式で何回か買ったけれどちゃんと思っていたものが手に入ったのだから 不思議です。

同じ部屋には、他に人民解放軍の兵士だというお父さん、お母さん、5〜6歳の女の子の家族、中年夫婦、一人旅のおばあさん、それからおじさんがもう一人。ここでもみんな朝早起きなのには参りました。別にすることがないんだからのんびり寝ていればいいものを、ほとんど日の出と同時に起きだして、顔を洗ったり、歯を磨いたり。中国というとどうしても「汚い」というイメージがあるのですが、見ていると一日に何回も顔を洗ったり、タオルを洗って手や顔を拭いたりしています。電車で移動したときもそうでしたが 「タオルは必需品」 といった感じ。りんごかなんかを取り出してそのまままるごとかじろうとしたら、 ちゃんと洗って食え、 みたいに言われたことも。話によると、単に汚れているから、というよりも農薬が危ないそうな。

きれい好き?という点では、船の中はそれなりにきれいにしようという考えはあるようです。掃除なんかも船のその手の係りの人が日に何回かはほうきと塵取りもって掃除していました。が、そのゴミを船の壁伝いについている樋の口のようなところへ捨てるのです。ホォー、その先がゴミ箱になっているのかと思って首を出してみてみると、その先は長江。ようするに川にそのまんま捨てているわけ! 船の手すりに寄りかかってカップ・ヌードル食って終わったらそのまま 長江にエイッ、弁当食べおわったら そのままエイッ! 長江というのは水が濁っていてよく見えない(上の写真参照)のですが、こりゃいろんなものが流れている(沈んでいる?)に違いない。実際、さっきのカップ・ヌードルのカップやらペットボトルやらが プカプカ 。一度マネキンが流れてきたときには「土左衛門っ!!(中国ではなんといういうのか知りませんが)」てな感じで一同大騒ぎでした。





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